運命が人生の扉をノックする
言っちゃった。
言っちゃった。
仕事辞めるって言っちゃった!
先の事なんてなんにも考えてないのに。(爆)
言わずにはいられなかった。
衝動にあらがうことが出来なかった。
高校を卒業してから18年。
一度一人暮らしをしたものの、あまりにも貧乏で耐えられなくて、
2年ちょっとで実家に戻ってしまった。
それからというもの、
“いずれ嫁にいくんだから、それまでは親に甘えさせてもらおう♪”
な~んて考えているうちに、36にもなってしまった。。。おそろしや。。。
そろそろひとりで生きて行く覚悟を決めなきゃ。
“いつか嫁にいく”
そんな、いつ実現するかも分からない、淡い期待にいつまでもしがみついていないで、
いい加減現実をしっかりと見つめなきゃ。
手に職をつけよう。
そうだ、スパで働こう。
以前やっていたフェイスエステの仕事、仕事自体は大好きだった。
「気持ちよかった~~~」
施術の後、お客さんにそう言ってもらえるのが、何よりも嬉しかった。
それに、技術の大会で3位という成績をおさめることもできた。
今、私が自信を持って「これができる」と言えるのはそれだけ。
今はあちこちにスパがあるから、定山渓とか、登別とか、洞爺湖とか、
どこか住み込みで働ける所を探そう。
そんなことを考えていた時だった。
「一緒に沖縄に行かない?」
同期のIさんの、突然のお誘い。
“一緒に沖縄に旅行に行こう♪”
ということでは勿論ない。
Iさんはこの会社に入る前、沖縄で働いていた。
4月いっぱいで会社を辞めて、また沖縄に行くことになっていた。
「人が足りなくて大変だから、誰か連れてきてって言われてるんだよね~」
そう言うIさんに私は即答した。
「ごめん、行かない」
ところが。。。
なぜか沖縄が妙に胸に引っかかった。
沖縄??
沖縄??
沖縄??行きたい!!
沖縄行きたい!!
みぞおち辺りの細胞が、ぴちぴち飛び跳ねてる感じ。
うっそぉ~~~。。。
私はからだの反応に驚いた。
ありえない。
沖縄なんてありえない。
いくらなんでも遠すぎる。
頭でいくら否定しても、胸の高鳴りはやんでくれなかった。
沖縄、行っちゃう??
数日後、私はIさんに言った。
「沖縄の話、詳しく聞きたいんだけど…」